画一的な現代のマンション暮らしに、自然の息づかいを取り戻す自然素材のマンションリノベーション。無垢材の温もり、漆喰の静かな佇まい、そして珪藻土の優しい包容力が織りなす空間は、日々の暮らしに豊かな潤いをもたらします。

自然素材がマンションで使われていないのはなぜ?

自然素材のリノベーションの特徴と魅力

新築マンションでは、床は合板フローリング、ドアやキッチンはシート貼り、壁や天井はビニールクロスといった新建材が中心となります。その理由は、効率重視の施工のためで、傷や汚れに強い素材が選ばれる傾向があります。合板フローリングは10年ほどで表面が剥がれ、その結果、長く使用することが難しくなることも想定されます。

日本の集合住宅の歴史を振り返ると、かつての軍艦島の集合住宅や公団住宅では、無垢材や職人の手仕事による内装が当たり前でした。リノベーションで木の内装を取り入れることは、自然素材の心地よさを住まいに呼び戻すだけでなく、大工技術の伝承にもつながります。効率と画一性だけでは得られない、豊かで心地よい暮らしの可能性を感じさせる選択と言えます。

SIMOKUの自然素材リノベーションで使われる素材

SIMOKUの自然素材リノベーションで使われる素材

無垢材フローリング – 足元から感じる自然の温もり

私たちSIMOKUでは、無垢材の中でも特に杉フローリングにこだわっています。杉は柔らかく温かみがあり、日本の素足文化に最も適した素材です。合板や硬い広葉樹と異なり、杉はスリッパを必要とせず、素足で過ごす暮らしの心地よさを支えます。

また、塗膜を作らずミツロウワックスで仕上げることで、木の自然な感触を生かしつつ、経年で深みを増す「古びていく」表情を楽しめます。施工や遮音、搬入性なども検討し、吉野の丸岡材木とともに仕上げた杉フローリングは、現代版の畳のように、快適で温かい住まいの象徴です。

漆喰壁 – 清浄な空気を生み出す自然の浄化力

漆喰は、消石灰を主成分とする自然由来の壁材。日本の建築において何百年もの歴史を刻んできた伝統素材です。高湿時には余分な水分を吸い込み、乾燥時には蓄えた水分を放出して、快適な空気環境を保ちます。密閉性の高いマンションでは特にその力を発揮し、四季折々の暮らしを穏やかに整えてくれます。

また漆喰は、アルカリ性の性質によりカビの発生を抑えるほか、生活臭を分解して清らかな空気を生み出す浄化力を備えています。経年による黄ばみや剥がれがほとんどなく、むしろ塗布してから年月をかけて硬化し、美しさと耐久性を増していくのも特筆すべき点といえます。

珪藻土 – 呼吸する壁が創る快適空間

太古のプランクトンが化石化して生まれた珪藻土は、無数の微細な孔をもつ多孔質構造が特長です。そのおかげで、漆喰をしのぐほどの調湿性能を発揮し、湿気を吸い込み、乾燥時には潤いを与えてくれる“呼吸する壁”として知られています。コンパクトな空間であるマンションでは、その性能が存分に生かされ、常に快適な室内環境を実現します。

さらに珪藻土は、生活の中でどうしても避けられない臭気を吸着し、清らかな空気を保ち続けます。塗り重ねられた壁は紫外線による変色や剥がれの心配もなく、いつまでも穏やかな表情を見せてくれます。

自然素材のリノベーションは頼れる業者選びが大切

自然素材のリノベーションは頼れる業者選びが大切

自然素材を用いたリノベーションでは、素材の特性を深く理解し、適切な施工技術を持つ業者選びが成功の鍵となります。自然素材は工業製品と異なり、一つ一つに個性があり、季節や環境によって変化する生きた素材です。そのため、施工には熟練した技術と豊富な経験が必要不可欠です。業者選びの際は、過去の施工実績を確認し、自然素材への理解の深さや技術力を見極めることが重要です。信頼できるパートナーとともに、理想の住まいを実現しましょう。

 


自然素材によるマンションリノベーションは、単なる住空間の改修を超えて、暮らしそのものを豊かにする選択です。自然素材が織りなす豊かな恵みに包まれて、心地よく毎日を過ごせるリノベーションを実現しましょう。