マンションのような限られた空間でも、陽ざしの届くサンルームを設けることで、天候に左右されずに過ごせる心地よさと、暮らしにゆとりをもたらす上質な空間が生まれます。今回は、この憧れの空間を実現するリノベーションの魅力をご紹介します。

マンションでもサンルームはつくれる?

マンションでもサンルームはつくれる?

一戸建て住宅では、陽光を取り込むサンルームを洗濯専用の空間として設ける実例が数多く見られますが、スペースが限られるマンションでは、実現が難しいと諦められがちです。しかし、ゼロからプランを考える事のできる、マンションリノベーションにおいては、設計の工夫を凝らすことで、マンションでもサンルームのような機能を持つ室内物干し空間を確保することは十分に可能です。できるだけ既製品に頼らず、住まいの設計にスマートに組み込むことで、上質な空間づくりが叶います。

マンションリノベで叶える、心地よいサンルームの魅力

マンションリノベで叶える、心地よいサンルームの魅力

部屋干しがしやすい

共働きのご家庭や、近年増加している花粉症・PM2.5などに悩む方々にとって、天候や外気の汚れを気にせず洗濯ができる室内干しは、生活の質を高める空間となります。マンションにおけるバルコニーでの作業は夏の暑さや冬の寒さに晒されます。サンルームがあれば、一年を通じて快適な環境で洗濯物を干すことができ、日々の重労働を大幅に軽減します。さらに、急な雨や洗濯物の取り込み忘れの心配もなくなるため、心にゆとりが生まれるでしょう。

冬でも日が差す時間はぽかぽかと暖かい

南向きの窓辺は、バルコニーの庇が日差しを適度に遮ってくれるため、夏は直射日光が入りにくい一方、太陽の角度が低くなる冬には、室内の奥まで光がたっぷりと届きます。サンルームの床に蓄熱性の高いタイルなどを採用すれば、冬の日中に取り込んだ暖かさをそのまま心地よく保つことができます。まるで縁側で日向ぼっこをしているような、ぽかぽかとしたぬくもりが広がり、冬のくつろぎスペースとしても活躍します。

いろいろな使い方が楽しめる

サンルームは単なる洗濯物を干す空間に留まりません。例えば季節の小物やグリーンを飾る「ギャラリースペース」として活用できます。また、マンションの高い気密性が引き起こしやすい冬の過乾燥を防ぐため、洗濯物を干すことが「電気を使わない自然な加湿器」代わりとなり、快適な湿度を保ちます。さらに、読書を楽しんだり、大切なペットの日向ぼっこスペースにしたりと、生活を豊かに彩る多目的なスペースとしても利用できます。

サンルームでの室内干しを快適にする工夫

サンルームでの室内干しを快適にする工夫

物干しポール

洗濯物を干す空間である以上、美しさだけでなく機能性も追求したいものです。天井から細い木製の物干しポールを吊るすことで、いつでも気軽に洗濯物を干せる、心地よいサンルーム空間が生まれます。また、ホテルなどの浴室でよく見かける物干しワイヤーを設置する場合は、たわみにくくハンガーが滑らない「ベルト式リール」がおすすめです。

上部に隙間をつくることで明るい室内に

サンルームとリビングダイニングを仕切る障子の上部にあえて隙間を設けることで、障子を閉めていてもやわらかな光の入るリビングダイニングが実現しました。上部を開放することで圧迫感が軽減され、空間全体にほどよい広がりが生まれる点も魅力です。空間同士がゆるやかにつながることで、家族が別々の場所にいても、お互いに気配を感じ合える温かな住まいになります。

まとめ

マンションリノベでつくるサンルームは、単なる機能を超え、日々の暮らしにゆとりと美しさをもたらしてくれる特別な場所です。住まいの奥まで光を届け、穏やかな時間を育むサンルームのある暮らしを、リノベーションでぜひ叶えてみてはいかがでしょうか。